山田奈緒子(吹きガラス工房 一星)
再生ガラスによる、懐かしさのようなぬくもりと優しさを感じる、吹きガラスのうつわ
沖縄 宙吹きガラス工房「虹」稲嶺盛吉氏に師事。
その後、愛知県瀬戸市にて吹きガラス工房「一星」を設立し、 日々制作されていらっしゃる山田さん。
空瓶による再生ガラスで制作された山田さんの作品は、少し厚みがあるぽってりとした丸み帯びた形状に、ほんのりグリーンがかったカラーが相まり、ガラスならではの透明感の中に、懐かしさのようなぬくもりと優しさをも感じさせてくれます。
山田さんの作品の特徴であるガラスの中に閉じ込められた細かな気泡や、モール模様、丸でもない楕円でもない雫のようなデザイン。
それらは作品ひとつひとつ異なり、まるで海の波や太陽の光、空の色が、刻一刻と変化する自然界が偶然に織りなす現象と同じように、唯一無二のもの。
それぞれの作品に、それぞれの可愛らしさが宿るところもまた魅力なのです。
それらの魅力は、制作に用いる空瓶も元々天然資源からできている地球から生まれた容器であり、そんな恵みを無駄にすることなく、生活に長く寄り添う新たな日用品として生まれ変わらせるという作品作りに励んでいる山田さんの、自然に対するリスペクトの姿から生まれるものとも感じます。
適度な厚みと普段使いにとても使いやすいデザインは、丈夫で割れにくく、手の馴染みがよく、安心感があり、ふと気づけば、日々使う機会が多くなります。
山田さんの言葉通り、まさに「生活が豊かに広がっていくようなうつわ」たち。
是非、みなさんの食卓でもお楽しみください。